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PERSIAN CARPET

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ペルシア絨毯情報

ハマダーン産の絨毯について

アルヴァンド山の麓1,800mの高地に開けたハマダーン(ハマダン)は、ハマダーン州の州都であり、イラン屈指の商業都市として知られています。ペルシャ(ペルシア)で最も古い都市のひとつに数えられるこの街は、ペルシャ(ペルシア)とメソポタミアをつなぐ途上にあり、ここからケルマーンシャー、そしてバグダードへと続く「王の道」の拠点として発展を遂げ、紀元前6世紀のメディア王国や、それに続くアケメネス朝ペルシアの夏の都エクバタナとして、その栄華を極めたと言われています。

 

エクバタナとは、「集合の場所」を意味し、ヘロドトス(古代ギリシアの史家)は、その著作「歴史」の中で、メディア王国の都・エクバタナは、ハフト・ヒッサール(7つの城壁)と呼ばれる強固な城郭を有し、千もの部屋があるバビロンの塔にも匹敵する壮大なものであったと記述しています。

 

オリエント文明揺籃の地のひとつとして、様々な伝説に彩られてきたこの街は、また、西北ペルシア最大の絨毯産地としても知られており、この地方に数多く居住するクルド族の絨毯をはじめ、北はザンジャーン州から南はロレスターン州、東は中央(マキャズィー)州、西はケルマーンシャー州まで、広大な西北ペルシアに点在する、数百の町や村の絨毯の一大集散地ともなっています。

ハマダン織りで知られる…この地方の絨毯の特徴は、横糸1本のシングル・ウェフトの綿を地組織とした、トルコ結びの、やや長めのパイルにあるとされます。織り密度は、500-1,600kn/dm2(1㎝角に3。やや粗めの織りとなっているが、耐久性に優れており、価格的にもリーズナブルなことから、実用に適した絨毯として欧米では高い人気を博しています。

 

カラーは古いものやアンティークでは、ラクダの毛あるいはラクダ色に染めたウールで織られていおり、近年のものは、赤、青、いろんな調子の濃茶、控えめの黒や白が文様や縁取りに用いられている。地組織は古いものやアンティークでは、たて糸、よこ糸ともにウールが用いられています。

 

近年のものでは、例外的に、よこ糸にウールを用いたものありますが、通常はたて糸、よこ糸とも綿が用いられています。デザインは六角形、多角形、菱形などの様式化された幾何学文を主文様とした単純で素朴ものが中心となっています。また、この地では、あらゆるサイズのものが作られていますが、その中心となっていのは小さなサイズやランナー・タイプの絨毯です。

なお、市場に出回るオールドやアンティークのハマダーン絨毯は、通常ランナーか、ギャラリー・カーペットで、たまに町の工房でつくられた大きな部屋サイズのものが見受けられます。いずれも、そう複雑でないデザインをもち、ウール地組織とラクダ色のフィールドがひとつの典型となっています。天然の染色が施されており、稀少品かつ価値ある収集対象品として高い人気があります。

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