サナンダージュとは聞きなれない名前ですが、コルデスターン(クルデスターン)州の州都で、古名はセンネ。絨毯愛好家なら誰もが知っている…価値ある絨毯を数多く作り出してきたペルシア絨毯の著名産地のひとつでセンネ結びペルシャ(ペルシア)結びと同義語の名でも広く知られています。かつて絨毯の世界で名を馳せたこの町は、ビージャールと並びクルド(コルド)の一大中心地となっています。

本作も、この地に居住する同部族によって手織りされたものと見做されていますが、緻密な描写や織りをその特徴とする古き良きセンネの絨毯(クルドの絨毯)とは、少し異なるタイプの絨毯として織り上げられています。サイズは150x128㎝。ペルシャ(ペルシア)語でモラッパと呼ばれる正方形タイプの絨毯で、織り密度は/1㎝角に4×4=16ノット。

ペルシア絨毯の一般的クォリティー指標で表記すると30ラジ相当で、中位レベル絨毯に位置付けられます。

文様構成にヘーティー柄や反復ボテ文などの意匠が用いられているところに…僅かながら、この地で受け継がれてきた

織りの伝統を見ることができます。タブリーズのマヒ柄と似通った素朴な味わいのする絨毯です。

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サナンダージュ (センネ) について