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PERSIAN CARPET

プロダクトプランニングセンターK&Mがお届けするペルシア絨毯情報

ペルシア絨毯の種類/カテゴリー

ペルシア絨毯の種類/カテゴリー

 

生活形態と絨毯

絨毯の生活形態を背景とした分類

イランで製作されている手織り絨毯、いわゆるペルシア絨毯は、大きくその特性をとらえて、家畜を連れて移動しテント生活をおくる遊牧民がつくる絨毯、定住化した農耕牧畜民がつくる絨毯、都市で商業的につくられる絨毯の3つに大別することができます。遊牧民の絨毯は、本来、自家用のため織られたもので、ざっくりとした織りで文様も粗削りで幾何学デザインが中心となります。一方、都市の絨毯は分業化がすすみ、付加価値をつけるため文様は緻密で、曲線文様が扱われ、織り密度が高くなっています。

また、農村を中心につくられる牧畜民の絨毯は、遊牧絨毯から都市絨毯への移行期のような性格を備えています。

 

◆遊牧民の絨毯

遊牧民の人々は、生活の必需品として絨毯をはじめとするさまざまな染織品をつくり出しています。自分たちが育てる羊の毛を刈り、糸に紡ぎ、自生する植物で染色し、移動の可能な地機といわれる水平の機を用いて織り、絨毯に仕上げます。移動しながらの製作のため、織りムラや染めムラが生じることも多いのですが、それがかえって人間らしい魅力ということで、近年、人気を呼んでいます。

因みに、遊牧という文化は、農耕に適さない地を有効活用するという、優れた経済的なシステムとして生み出された生活形態でしたが、科学技術の発展とともに、その意義は失われつつあり、近代化、都市化の波の中で、その姿を消そうとしています。

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◆牧畜民の絨毯

定住化した遊牧民あるいは半農半牧の村人によってつくられる絨毯は、外見は素朴で都市の絨毯ほど洗練されているわけではありません。農作業などの合間につくられ、自家用に生産されることも商業的に生産されることもあります。とくにイラン西部の山岳地帯や東部の国境地帯の村では、このような都市と遊牧の中間にあたるような絨毯づくりが盛んに行われています。

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◆都市の絨毯

都市の絨毯は、商業ベースでつくられ、分業化していることが大きな特徴となっています。デザイン、紡糸、染色、経糸張り、製織、仕上げと分担するシステムが構築されています。織りには大型の固定された竪機が用いられます。織りのシステムとしては、出機といわれる問屋制家内工業と工場生産があります。出機は、自宅で女性が生産者から下絵と糸を預かり織り上げ、納入する、いわゆる家内工業型の生産システムです。工場生産は、工場に大型の織り機を設置して、出勤して織り上げる工場生産型のシステムです。織り子は、女性が中心となっていますず、イランのタブリーズ、マシュハドなど、女性が外で働くことを厭忌する保守的な地域では男性が中心となっています。

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◆都市工房の絨毯

都市でつくられる絨毯の中でも、すべての工程を管理し、ある一定水準以上の絨毯をつくり出しているのが、絨毯工房です。精緻で美しい曲線を駆使し、絶妙な色彩バランスで、緻密な織りの絨毯を生み出す工房は、デザインから染色、織り工程まで、それぞれ織り匠の細かい指示のもと管理され良質の絨毯が生み出されています。工房がプロデュースする絨毯は、いわゆる絨毯のブランド品ともいえる性格をもつもので、名のある工房の作品は、品質の証しであるとともに大きな付加価値ともなっています。

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◆絨毯の特定要素…手織り絨毯の特徴づけ

ある1枚の絨毯を他と区別して特定したい時、その特徴を明確に表現する必要が生じます。そのファクターとして、次のような項目が挙げられます。

1.産地…どこで織られたか

まず第1はその絨毯がどこでつくられたかということです。たとえば、カーシャーンの絨毯といった時、それはイランのカーシャーンでつくられたことを指します。このように手織り絨毯は、地名などの固有名詞で特定されます。この産地の表示は、絨毯のランクや意匠・技法の特徴などと大きく関わりをもつ場合があります。ただ、この固有名詞はかならずしもそれがつくられた地名をささない場合もあります。地域名であったり、絨毯の集積地であったり、それが織られた民族名、部族名で表されている場合などもあります。また個別の絨毯は、その由来から命名されることもあります。

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2.サイズとプロポーション…どのような大きさ、形か

絨毯のサイズは、たて×よこの長さ(cm,feet-inch)で表示されますが、例えばペルシア絨毯の場合、ポシュティー、ザロチャーラク、ザロニーム、ドザル、パルデ、ガーリーなどの定型サイズがあり、概略のサイズはこれらの用語だけで賄えます。また、プロポーションは、一般的には長方形ですが、変形サイズのものとして、細長いランナーと呼ばれるものや正方形、円形、楕円形の絨毯もあります。

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3.デザイン…どのような図か

どのような柄の絨毯か、ということを表現するため、メダリオン絨毯、メヘラーブ絨毯など文様のさまざまな分類があります。また特徴を表現するためのモティーフやパターンの特殊な呼び名もあります。

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4.素材…どんな材料か

素材(パイル)は一般に、シルク、ウール、ウール・シルクの3つにわけられます。厳密には、経(たて)糸、緯(よこ)糸、パイル糸それぞれの素材が表示されるべきなのですが、パイル糸の素材のみの表示にとどまっている場合が多いようです。パイル糸が絹のみの場合、絹100%の表示となります。ウールの場合は毛100%、ウールのパイル糸の中に、文様を際立たせるために絹のパイル糸を一部に使用する場合は、俗にパート・シルクと呼ばれ、毛・絹といった表示となっています。経糸、緯糸には、綿、絹、毛などが使われます。また正確には、博物館などでは、どのような糸が用いられたかを撚り方向や撚り本数まで細かく分析調査しています。

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5.織り密度…どれだけ手間がかかったか

絨毯の品質をあらわすバロメーターとして、織り密度があげられます。密度が高いということは、文様が緻密に表現されて美しい、またその分大変な手間がかかるということで価格も上昇します。この密度は、一般にノット数であらわされます。単位面積あたりのノット(結び)の数で品質の評価をおこなう…というものです。採用される単位系としては、1平方インチあたりのノット数(kn/in2)、1平方メートルあたりのノット数(kn/m2)、10センチ四方あたりのノット数(kn/dm2)などが用いられます。この他、産地により品質の基準があり、その特殊な単位で織り密度を表現する場合があ理ます。ペルシア絨毯でいう、ラジという単位やたて糸の本数で密度を表現したりする場合です。

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6.絨毯工房…誰がつくったか

都市でつくられる絨毯は、それぞれの工程が専門化し、分業化されています。このすべての工程を、コントロールして、細かい指示をあたえ、卓抜した絨毯をつくりあげようとする織り匠が経営する制作拠点を便宜的に工房と呼んでいます。主要産地には、著名な工房があり、常に優れた作品を生み出しています。ペルシア絨毯のいわばブランド品といった工房絨毯はそれぞれ特徴あるデザインや技法で他工房との差別化をはかっています。一方、有名な工房のサインを流用したり、その親戚が制作したりしている場合もあり、また、いかに工房絨毯でも、それぞれランクがあり、中には乱作や品質低下もみられるものもあるので、名前やサインを鵜呑みにせず、ちゃんと品質を見分ける眼をもっておく必要があります。

詳しくはコチラから

7.製作年代…いつ織られたか

絨毯は、よく骨董的価値をもつといわれます。確かに古い絨毯は、その希少価値だけでも値打ちがあるのが事実です。といって、ただ単に時間さえ経っていればよいというわけではありません。それがひと昔の合成染料を用いたような粗悪品であれば、古さには何の意味もなありません。一般に絨毯は、次のような尺度で古さを表現しています。

アンティーク … 100年以上

オールド   … 50~100年

セミオールド … 25~ 50年

8.その他

このほか、どんな色が使用されているか、どのような染料が用いられたかの検証や、パイルの結び方の種類、緯糸の本数、パイルの長さ(パイルの刈り込み具合)、なども特徴を表すバロメーターとなります。

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