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PERSIAN CARPET

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ペルシア絨毯情報

9059|カーシャーン(カシャーン) 連花葉楽園文様絨毯

商品名/カーシャーン(カシャーン)

連花葉楽園文様絨毯

生産地/イラン・カーシャーン(カシャーン)

製作年代/2000年頃(経年15〜20年/未使用品)

サイズ/211x134㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に6×6=36kn(ノット) 

計算上の総ノット数/1,017,864kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

ペルシャ絨毯の主要産地と沿革

中央ペルシャの絨毯

イランには絨毯の産地が数多く存在し、産地名を冠して個別の絨毯の商品名のような役割を果たしています。産地の名でひとつのイメージが形成されるほど、流通上大きなウェイトがあり、主要な都市はもちろん、専門的には小さな町や村の名さえ、取引上のバロメーターとして扱われてきました。ペルシア絨毯の品質評価や取引価格に大きな影響を与えてきた…これら数多くの絨毯産地の中から、中央ペルシアの主要な絨毯産地について、解説します。

中央ペルシアの主要な絨毯産地とその沿革

ペルシア絨毯の黄金期であるサファヴィー朝の都エスファハーンと工芸の街カーシャーン、さらにそこから生まれた新興産地のナーイーンとゴムなど、政治と文化の中心地である中央ペルシアは、絨毯づくりにおいても高い技術力で主導的役割を果たしてきた…いわゆる有名産地の多くを擁する。

◆エスファハーン(イスファハーン) ESFAHAN/ISFAHAN

イラン中央部、ザーグロス山脈の東麓に位置するエスファハーンは、古い伝統を誇る街で、その歴史は紀元前 6世紀にさかのぼる。11世紀、大セルジューク朝の首都となり、16世紀末にサファヴィー朝ペルシアのシャー・アッバースⅠ世がこの街に都を遷すにおよんで、エスファハーンはイスラーム世界で最も美しい街といわれるようになった。この当時造られた華麗なモスクや建造物が、いまも街のいたるところで見受けられる。かつて宮廷専用の絨毯工房もこの一角にあったといわれ、その絨毯づくりの技術の高さが、今日まで受け継がれている。エスファハーンが芸術の街と呼ばれるように、美術関係の専門学校も充実し、名だたる工房の集まるところでもある。アフガーンの侵略と破壊、サファヴィー朝衰退の後、街の復興は少し遅れたものの、絨毯産地としては今日、低迷気味のカーシャーンを凌ぐ評価を得ている。典型的なエスファハーン絨毯は、メダリオン・コーナー・デザインで、赤や紺、緑を主色とした比較的、伝統的な意匠が中心である。ハギーギー、セイラフィヤーン、ダルダシュティーなどイランを代表する絨毯工房が数多くあり、芸術の街の名にふさわしい典雅な絨毯が今もつくられている。工房絨毯には斬新なものもあるが、やはり伝統的で格調の高いものが中心となっている。

 

◆ナーイーン(ナイン) NA'IN

地理的にイランのほぼ中央に位置する小さなオアシス都市ナーイーンは、イスラーム初期のモスクや素晴らしいメへラーブ、14世紀のミンバル(説教壇)を有する金曜モスクでも有名な町である。エスファハーンからヤズドへの中間地点にあたり、沙漠への中継点でもある。かつては上質なウールの布の産地として有名だったが、機械織り製品の氾濫と共にそのテキスタイル産業(アバー)が衰退し、その工房が絨毯産業へと転換をはかったのが1920年代のことといわれる。エスファハーンの技術に学び、絨毯づくりが始まったが、中でもハビービヤーン工房の出現が大きな転換となった。やがて、その品質とデザインが西欧で高い評価を受けるようになり、ナーイーンは世界に知られる絨毯産地となった。濃淡のブルー、ベージュ、レンガ色を主色とする落ち着いた色調が中心で、中には赤や緑、濃紺の強烈な色調のものもあり、白の絹でモティーフの輪郭をとって文様を浮かびあがらせる手法などがその特徴である。デザインはメダリオン・コーナーが中心で、メダリオンの形象に特異性が見られる。

◆カーシャーン(カシャーン) KASHAN

テヘラーンとエスファハーンの中間に位置するカーシャーンの町には、テペ・シアルクという紀元前5000年頃の彩文土器文化の遺跡が残されている。また13世紀には、ここでペルシアを代表する素晴らしい陶器や彩釉タイルがつくられていた。また古くから絹織物やさまざまな繊維産業も発達し、技術的にペルシアの最高峰とされてきた。そのためカーシャーニー(カーシャーン人)は、ペルシアの工芸分野では常に尊崇を集める存在であった。この工芸の町として知られるカーシャーンは、シャー・アッバース1世が愛した町でもあり、この地にアッバース大王は葬られたといわれている。サファヴィー朝当時、エスファハーンに遷都する以前から王宮用の絨毯工房が存在し、誉れ高きカーシャーンの職人の手によって、素晴らしい作品が数多く生み出されてきた。19世紀末から20世紀初頭にはシルクやマンチェスターのウールを使ったモホタシャムなどの良品が生み出されたが、その後の絨毯ブームに乗り切れず、大きな躍進は見られない。今もウールのみならず絹の絨毯がつくられ、デザインは主に菱形メダリオンを伴うメデリオン・コーナー、あるいは総柄デザインであるアフシャーンなど伝統的意匠が中心である。

◆ゴム(コム/クム) GHOM/QOM/QUM

その昔、ゾロアスター教の聖地であったゴム(クム)は、イスラーム勢力が蔓延した9世紀、十二イマーム派第8代イマーム・レザーの妹ファーティメ(ファーティマ)が祀られることによってシーア派モスリムの重要な聖地となった。この敬虔なイスラーム教徒の街で絨毯づくりが始まったのは、1930年代のことである。それは主にカーシャーンからの職人の移動がひとつの要因となっている。当時のカーシャーンは絨毯づくりの水準としては非常に高く、この新天地への移住はゴムの産業を一変した。1960年代に入り、部分的に絹を使った絨毯が現れ、やがてオール・シルクの製品がつくられるようになって、ゴム(クム)の人気はヨーロッパでも急上昇した。かつてはゴムのウール絨毯も評価は高かったが、昨今は絹絨毯が大勢を占めている。新興の産地であるため、そのデザインには斬新なものが多く、街の中心にある聖域には未だ外国人を立ち入らせないという宗教的に保守的な土地柄とはおよそかけはなれた華麗な絨毯がつくられている。新興産地ゆえに新進の工房も数多く、活気のある絨毯づくりの街となっている。

◆テヘラーン Tehran

現在の首都テヘラーンは、ガージャール朝以来のペルシアの首都であり、絨毯の国内最大の集積地でもある。当然ガージャール朝からの絨毯づくりの歴史はあるが、賃金・物価の高い首都では、絨毯も高価なものとなり、大きな生産拠点とはならなかった。上質な古い絨毯がわずかに見られるが、現在でもタブリーズなどの他の産地の出身者が一部活躍する程度である。

◆ヴァラーミーン Varamin/Veramin

テヘラーンの南東に位置する町で、13-14世紀イル・ハーン朝に栄えた。古くからこのあたり一帯は、クルド、ロリー、シャーサヴァン、アフシャーリー、バフティヤーリーなどの部族民の冬営地となっており、良質の絨毯やキリムがつくられている。中でも、ミーナー・ハーニーの反復文絨毯はヴァラーミーンの代表的意匠として知られる。

◆トゥーデシュク Toudeshk

エスファハーンとナーイーンの間にある小さな村で、20世紀前半、ナーイーンの初期に良質の絨毯がつくられていた。精緻なメダリオン文様絨毯が中心で、ナーイーン絨毯として取り扱われることも多い。

◆ジョウシャガーン Jowshaghan/Jowshaqan-e Qali

カーシャーンの南西に位置する町で、16世紀からの絨毯づくりの伝統がある。サファヴィー朝ではインドへ向けて輸出され、17世紀の絨毯も残されている。絨毯では古くから名のある町で、別名ジョウシャガーネ・ガーリーと呼ばれている。19世紀中葉に地震に遭い、一時絨毯づくりは途絶えるが、20世紀に入り復興し、菱形花文の総柄絨毯で有名となり、このデザインはジョウシャガーン・デザインと呼ばれるようになった。

◆バフティヤーリー Bakhtiyari/Bakhtiari

バフティヤーリーはロル族の支族の名であり、地域の名前ともなっている。エスファハーンの南西部にあたり、位置的に西ペルシアに包含されることもある。産地としてはチャハール・マハール&バフティヤーリー州の州都であるシャハレ・コルドやシャラムザール、サーマーン、チャールショトル、フェラードンベなどが挙げられる。19世紀末から20世紀初めにかけて、年代と有力者の銘が織り込まれた上質の絨毯が数多くつくられた。遊牧・部族民の絨毯は羊毛組織に緯糸2本の左右均等結び、村の絨毯は綿組織に緯糸1本の左右均等結びとなっている。代表的な意匠はヘシュティー(パネル・デザイン)で、これはバフティヤーリー・デザインの別名を有する。

◆ヤラメ Yalameh

チャハール・マハール&バフティヤーリー州の南東部で織られる村の絨毯は、ヤラメ絨毯として知られる。ヤラメ族はロル族あるいはガシュガーイー族の支族であったらしいが、ヤラメという村の名もあり、いずれかに由来する絨毯である。鉤のついた菱形ポールメダリオン(串刺しメダリオン)のウール絨毯として知られ、この周辺の代表的な意匠となっている。

中央ペルシア
エスファハーン
◆ナーイーン
ゴム(コム/クム)
カーシャーン
テヘラーン 
ヴァラーミーン
ジョウシャガーン
トゥーデシュク 
バフティヤーリー
ヤラメ
9060|カーシャーン(カシャーン) メダリオン・コーナー文様絨毯

商品名/カーシャーン(カシャーン)

メダリオン・コーナー文様絨毯

生産地/イラン・カーシャーン

製作年代/1980年頃(経年30〜50年/未使用品)

サイズ/207x132㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に6×6=36kn(ノット) 

計算上の総ノット数/983,664kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

9066|カーシャーン(カシャーン) メダリオン・コーナー文様絨毯

商品名/カーシャーン(カシャーン)

メダリオン・コーナー文様絨毯

製作年代/1950年頃(経年50〜70年/未使用品)

サイズ/208x135㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に6×6=36kn(ノット) 

計算上の総ノット数/1,010,800kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

9072|カーシャーン(カシャーン) 樹木文様絨毯

商品名/カーシャーン(カシャーン)

樹木文様様絨毯

生産地/イラン・カーシャーン(カシャーン)

製作年代/1990年代(経年20〜30年/未使用品)

サイズ/217x137㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に6×5=30kn(ノット) 

計算上の総ノット数/891,870kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

9085|ナジャファーバード・連花葉文様絨毯

商品名/ナジャファーバード・連花葉文様絨毯

生産地/イラン・ナジャファーバード

製作年代/近作(経年0〜10年/未使用品)

サイズ/220x136㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に6×7=42kn(ノット) 

計算上の総ノット数/1,256,640kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

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