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PERSIAN CARPET

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ペルシア絨毯情報

eslimi

メダリオン
全体的意匠
ゴンバド文様
連花葉文様
パネル文様
ペルシア絨毯の意匠
パルメット.jpg
ロゼット.jpg
サズ02.jpg
へラーティ.png

パルメット

シャー・アッバースィー文様

ロゼット

​円花文様

アカンサス (葉アザミ)の葉

サズ葉文様

ヘラーティー

マーヒーmahi文様

ナジャファーバード絨毯9085/連花葉文様絨毯/220x136

意匠名: 連花葉文様(アフシャーン)

エスファハーンの伝統柄ともいえるハターンと呼ばれるパルメット花文のモティーフがフィールドの全面に展開された連花葉文様の総柄絨毯で、ペルシア語ではアフシャーンと呼ばれる。エスファハーン近郊の村、ナジャファーバードで制作された絨毯。

 

 

 

商品名/ナジャファーバード・連花葉文様絨毯

生産地/イラン・ナジャファーバード

製作年代/近作(経年0〜10年/未使用品)

サイズ/220x136㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に6×7=42kn(ノット) 

計算上の総ノット数/1,256,640kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

9091_205x130.png

意匠名: 連花葉文様/ヘラーティ反復文様絨毯

ヘラーティーと呼ばれる葉文様を斜め格子状に配し、これを反復させ連続柄とした…ペルシア語でサラーサルと呼ばれる総柄の絨毯で、上下左右相称の構図となっている。フ西ペルシアと中央ペルシアの中間地域にあるファラファーン地区に点在する小さな絨毯産地のひとつギアサバードで制作されたと推測される絨毯。

 

商品名/ギアサバード・連花葉文様絨毯

生産地/イラン・ギアサバード

製作年代/1990年頃(経年15〜20年/未使用品)

サイズ/205x130㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に7×7=49kn(ノット) 

計算上の総ノット数/1,305,850kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

意匠名: 連花葉文様(アフシャーン)

ムード絨毯9063B・ヘラーティ反復文様絨毯198x142

アカンサス(ハアザミ)の葉を様式化し、菱形に組み合わせたヘラーティーと呼ばれる花文のモティーフを規則正く反復させたペルシア語でサラーサルと呼ばれるオールオーバー・デザインの絨毯。アフガニスタンの国境に近い、ビールジャンドの南にある小さな産地ムードで制作されたもの。

商品名/ムード・ヘラーティ反復文様絨毯

生産地/イラン・ムード

製作年代/1990年頃(経年20〜30年/未使用品)

サイズ/198x142㎝

パイル/ウール

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に6×6=36ノット

計算上の総ノット数/1,012,176kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

意匠名: 連花葉文様/ヘラーティ反復文様絨毯

eslimi

因みに、トルコでは、エスリーミーはルーミーrumiであり、ペルシアの花文でパルメットに当たるのがハターイーkhataiから転じたハターユhatayıであり、ロゼットに当たるのはペンチュpençで、これはペルシア語のパンジュpanj(5の意)から転じたものである。このペンチュは、5花弁のロゼットが基本形で、俯瞰の円花文を指す言葉となっている。

 

付け加えて言えば、サーサーン朝からの伝統モティーフであるペルシア語の八花弁のロゼットは、ゴレ・ハシュトパルgol-e hashtparと呼ばれている。これら連花葉文は、メダリオン絨毯のフィールドやコーナー、また全体的な意匠であるアフシャーン絨毯のフィールドを飾っている。

ここで便宜的に連花葉というタイトルを設けたが、蔓唐草といっても差支えがないかも知れない。サファヴィー朝17世紀からの意匠として、動物文よりも植物文の展開がおそらく圧倒的に増加したものと思える。

 

エスリーミーやハターイーあるいはルーミーという文様絵画の表現があったように、連花葉の展開はさまざまなヴァリエーションをもつ。連花葉は日本語であり、花文や葉文が蔓唐草で連なっている文様を指す。祇園祭の懸装絨毯に見られるヘラート産やインド・ペルシアの図柄が想定される意匠である。

 

まず、この花文に注目すると、パルメットとロゼットという2種類の花の展開がある。元来、ヨーロッパ美術からの借用語であるため、少々混乱が生じる。パルメットpalmetteは、パームpalm(椰子、棕櫚)から生じた言葉で、棕櫚の葉を広げたような左右対称の古代からの装飾図形である。ロゼットrosetteもローズroseから派生した円花飾りのことである。

◆エスリーミー文/ Eslimi (Arabesque)

 

アラベスク、あるいは唐草文と呼ばれるイスラーム独特のパターンは、無限に展開される植物文でさまざまなヴァリエーションをもつ。アラベスクとはアラビア風の意味であり、その曲線で構成された図柄はペルシア語ではエスリーミーと呼ばれている。

シャー・クルはヘラートからタブリーズへ連れてこられたアーガー・ミーラクの弟子で、タブリーズの宮廷工房で働いていたが、オスマン帝国の侵略により1514年頃、捕虜として連行され、後にオスマンの宮廷工房で活躍した人物である。彼の完成したサズ様式Saz Yoluは、鋸歯状の葉やハターイーの間隙に麒麟や想像上の動物が小さく描かれたもので、ヘラートからタブリーズへ伝えられたイル・ハーン朝、ティームール朝の写本絵画の伝統を踏襲したものである。この起源は、中国の太湖石に遡ることができるといわれる。

 

ちなみに、サズとは現代トルコ語だと葦、藺草の類であるが、古くは森の意味があったといわれる。サズ葉に囲まれた森の中に小さな想像上の動物が描かれ、これらの動物は太湖石あるいはサズ葉をくぐり抜けて現れるという、呪術的な伝承が背景に存在するという説がある。

連花葉文.jpg

eslimi

 連花葉文

この鋸歯状の葉は特徴的で、蔓草の曲線的な展開と美しいハーモニーを奏でてくれる。この葉文様は、左右2色に塗り分けられて、立体感のある表現となったり、さながら魚のような図柄になったりもする。この図柄が魚に似ることから、ペルシアではマーヒーmahi(ペルシア語で魚の意)と呼び慣わされる意匠も出現する。

また同一の意匠がヘラーティーHeratiと呼ばれることがある。これは、この意匠の源泉がヘラートに求められることから付けられた名称であろう。この葉文様は、またサズ葉文様と呼ばれることがある。これはオスマン帝国のタイル文様などに見られる様式で、トルコの宮廷画家シャー・クルShah Kuluによって16世紀に完成されたものである。

ペルシア絨毯でいうパルメットは、花の断面を横から見たような左右対称の図形で、花の蕾、あるいは百合の花弁の側面を表現したような文様を指す言葉として使用されてきた。サファヴィー朝に発展したため、英主の名に因んでシャー・アッバースィーShah Abbasiの文様名称でも広く知られる。これも、芙蓉や牡丹、葵など中国由来の花が最初のモデルではないかと考えられている。

一方、ロゼットは花を俯瞰で見たような中心に花芯があり放射状に花弁が広がった円形の花文のことを指す。これらの花文が変幻自在に伸びる茎から咲く様子が、絨毯に写し採られる。茎からは当然、花だけではなく、葉も生じる。この葉が、よくアカンサスacanthus(葉アザミ)の葉表現される。これも古代ギリシアからの装飾文様の表現である。

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意匠名: メダリオン・コーナー文様/マーヒー柄

ヘラーティーと呼ばれる花葉文モティーフの色調を変えてメダリオンの構図に仕立てたデザイン様式の絨毯で、俗にマーヒー柄と呼ばれる。マーヒーとはペルシア語で魚を意味し、ヘラーティー花文の葉の形が魚に似ているところから付けられた名といわれている。ファラファーン地方のギアサバードと呼ばれる小さな絨毯産地で制作されたと見做される絨毯。

商品名/ギアサバード・メダリオンコーナー文様絨毯

生産地/イラン・ギアサバード

製作年代/2000年頃(経年15〜20年/未使用品)

サイズ/206x132㎝ 

パイル/ウール 

縦糸/綿

織り密度/1㎝角に7×6=42kn(ノット) 

計算上の総ノット数/1,142,064kn

※knとはknot(ノット=結び)の略

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