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空飛ぶ絨毯に秘められた歴史-18

トゥーラーン軍の将校たちは恐れ戦き、王子は彼らの寡頭政治にとって脅威となると感じ、父王の合意を得て、彼を盲目にした。王子の妻は身重で病気療養中の義父ともども王国から追放された。この頃、アッバース朝は、ハールーン・アッラッシードの時代と同等の権力はもはや行使するべくもなかった。多くの地方の王や王子が、自分たちで事を運ぶようになっていたからだ。帝国の支配力が弱まったので、空飛ぶ絨毯の礼賛は最盛期を迎えた。若い反体制派や政治的亡命者、世捨て人、懐疑論者たちは脱出のために空中へ飛翔した。商人も空飛ぶ絨毯の長所に目を向け始めた。空飛ぶ絨毯はラクダりもより早い輸送手段であるばかりではなく、盗賊が自ら空飛ぶ絨毯に搭乗しない限り、空飛ぶ隊商を待ち伏せされることもなく安全であったからだ。


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