top of page

空飛ぶ絨毯に秘められた歴史-2

初版/Australian literary magazine、Meanjin, Vol.63, No.2, 2004

再版/USA in Southwest Revew, Vol91, No.1, 2006

研究論文から


アサシン砦の地下室で発見された写本は、科学的世界にとんでもない論争に投げ込むことになったという。著名な言語学者CGDセプティマス博士によるペルシア語から英語への翻訳に続き、急遽、協議会が組織され、世界中の優れた学者たちがロンドン・アジア・アフリカ研究会に召集された。バークの発見は、それらの写本は偽物だと主張する歴史学者たちから激しい非難を浴びたが、セプティマス博士によって擁護され、博士はこの新しい発見は慎重に吟味されなければならないと意見を述べている。写本は、トリエステのレオナルド・ダ・ヴィンチ機関において炭素年代測定が行われている。

写本の著者ベン・シェリーラによれば、ムスリム支配者たちは空飛ぶ絨毯を悪魔に鼓舞された仕掛けと見做していたという。それらの存在は否定され、それらの科学性は隠蔽され、その製造は迫害され、そのことに関する出来事のいかなる証左も消し去られたといわれる。


続きは3/14

閲覧数:14回0件のコメント

最新記事

すべて表示

空飛ぶ絨毯に秘められた歴史-23

たった1枚を除いて、すべてを。ベン・シェリーラは書いている。死の床に伏せた偉大なカーンは、死後の天国への旅のために、最も美しい1枚を彼と共に埋葬するよう命じた、と。それで、彼の将軍たちはモンゴルの秘密の山の襞に安らげるため彼を横たえたとき、天国への乗り物を彼のそばに残した。...

空飛ぶ絨毯に秘められた歴史-22

物語はほぼここらで終結する。1226年、ジンギス・カーンは中央アジアの都市のほとんどを蹂躙した。住民は虐殺され、財宝は略奪された。ヘラート、バルフ、ブハーラーの外部には頭蓋骨の塔が築かれ、あまりにも広大な辺境の地に死臭が漂い、職人たちの頭蓋骨もその中に含まれていた。戦利品の...

空飛ぶ絨毯に秘められた歴史-21

彼は腰巻を身に付け、眼は輝く緑であった。鷲が彼の横を飛び交い、彼は狂ったように笑っていた。女性たちはこの突然現れた自分たちに頭を向けた男を見た。そして彼が腰巻を取り外し驚愕する顔面に放尿し始めると、恐怖のあまり凍り付いてしまった。...

Comentarios


bottom of page