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手織り絨毯雑学-絨毯文化の広がり2

絨毯文化の広がりー中央アジアの絨毯


トルクメン絨毯が主流を占めてきた中央アジアは、テュルク系民族のふるさとでもあり、古くはアーリア人の居住場所でもあった。絨毯の起源を中央アジアに求める説も有力で、過去に遡って検討する必要のある地域とされているが、考古資料に乏しく、かつてのアーリア系スキタイから、テュルク・モンゴル化していった歴史的過程の大部分が、ほぼ抜け落ちている。数多くの絨毯研究者がこの課題に取り組んでおり、今後の研究成果が待たれる。

次回から、中央アジア諸国の絨毯について見てみる。

◆トルクメン

◆アフガニスタン

◆トルクメニスタン(テュルクメニスタン)共和国

◆ウズベキスタン共和国

◆カザフスタン共和国

◆クルグズ共和国(キルギスタン)

◆タジキスタン共和国

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